マイクロフォーカス、Vertica最新リリースの提供を開始、
Eonモードによりクラウドインフラのコストおよびワークロード管理を最適化

クラウドに最適化したリソース分離のアーキテクチャー、インデータベース機械学習による予測分析の進化、
そして、セキュリティとパフォーマンスが強化されたVertica最新リリースを発表

マイクロフォーカスエンタープライズ株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:国本 明善、以下 マイクロフォーカス)は本日、同社のVertica Analytics Platform(ヴァーティカ、以下Vertica)の最新リリースを発表しました。本リリースでは、企業がクラウドインフラストラクチャーのコストを最適化し、Amazon Web Services(AWS)でのVertica運用を簡略化できるよう、データストレージからコンピューティングリソースを分離するVertica Eonモード (イオンモード) の一般利用が可能になります。これにより、AWSエコシステム内のVerticaのお客様は、大量のデータをAWS S3にロードおよび格納することによりストレージコストを抑制し、新たなコンピューティングリソースを数分間で動的にスピンアップできるようになります。また、Verticaのクエリ最適化ANSI SQL高度分析エンジンの利用が不要になった際は、コンピューティングリソースを停止することもできます。これは、多様なワークロードを抱える企業がインフラストラクチャーのコストを削減すると同時に、データベース管理を簡略化する上で役立ちます。さらに、オンプレミス、Apache Hadoopネイティブ、ハイブリッド、クラウドワークロードなどの環境における幅広い導入形態を選択することができ、いずれの環境においても統合Vertica分析データベースとして利用可能です。

先進的なデータ主導型の企業は多様なワークロードを管理しており、それが異なる用途の需要を生んでいます。あらゆる業界でデータ量が爆発的に増加しているなか、企業はより優れたコスト効率で自社のデータを格納し、同時に最適化されたコンピューティングリソースによって、迅速かつ包括的なデータ分析を実行できる独自のアプローチを求めています。データストア間でのデータの移動には時間がかかり、ピーク需要シナリオに備えたストレージおよびリソースのプロビジョニングにはコストがかかります。不安定で変化が激しいシナリオに直面する企業は、動的なワークロードと進化し続けるデータ分析要件に確実に対応し、同時にデータレイクへの投資を保護する必要があります。

Vertica Eonモード:コンピューティングとストレージの分離によるクラウドエコノミクスへの貢献

Vertica Eonモードは、厳格なベータプログラムテストを経て提供されており、最も動的なワークロードと進化し続けるデータ分析要件に確実に対応できます。実際、ベータ版を利用した某大手企業のお客様は、以前のVertica バージョンでのAWS導入と比較して、調整無しでデータロード速度の30パーセントの高速化、クエリ性能の6倍の高速化、そして、ノードリカバリの8倍の高速化を達成しました。そのため、AWSインフラストラクチャーに関わるコストが劇的に削減されました。

Vertica Eonモードは、ノード上のインテリジェントな新しいキャッシングメカニズムを備えています。これにより、時系列、地理空間、パターンマッチング、フルスイートのインデータベース機械学習といった、Verticaのすべての分析機能の速度と多様性を損なうことなく、コンピューティングとストレージの分離を実現しています。

Micro FocusのCTO兼Vertica Eon モード担当アーキテクトであるベン・ヴァンダイヴァー(Ben Vandiver)は、次のように述べています。「Verticaのハードウェアに依存しない純粋なソフトウェアとしてのアプローチにより、お客様は組み込み型ソリューションからクラウドなどに至る多様な構成での導入が可能になります。AWS対応のVertica Eonモードは、クラウドサービスを統合するものだけでなく、新しいアーキテクチャーの中核へと転換するステップを示しています。さらに、この新しいアーキテクチャーはフルスイートの高度な分析機能とインデータベース機械学習を備えていることから、効率よく柔軟にニーズと消費を合致することで、クラウドエコノミクスへの貢献を果たします」

※Vertica Eonモードに関する詳細は、末尾添付資料をご参照ください。

Vertica 最新リリースのその他の特長と機能強化は次のとおりです:

  • インデータベース機械学習と予測分析:さらに進化したインデータベース機会学習機能には、PCA(主成分分析;Principal Component Analysis)が含まれます。Vertica Eonモードは、新しいモデルを本番環境へ容易に展開できるため、より低コストで効率的なモデルトレーニングが可能です。

  • データ保護によるセキュリティ強化:VerticaとVoltage SecureDataとの高パフォーマンスでの統合が含まれます。これにより、格納中、移動中、使用中のVerticaデータがVoltageのFPE(フォーマット保持暗号化;Format Preserving Encryption)とトークナイゼーションを利用して保護されます。企業は、機密データをソースで保護し、データの格納、送信、使用を常に保護された形式で行うことで、ハイブリッドIT全体や、さらにハイブリッドITを横断した分析およびアプリケーションに対するビッグデータの利用と可搬性を維持できるようになります。

  • パフォーマンスと管理機能の強化:データ連結によるサブクエリーのパフォーマンスを向上させるコアアーキテクチャーの強化が含まれます。Vertica Management Consoleの改良により、管理者はユーザーがHDFS(Hadoop Distributed File System)データレイク内のデータにどのようにアクセスしているかを、特定のテーブル、フォーマット、ファイル、およびデータ消費量全体の指標別に視覚的にモニターできます。HDFSデータをVerticaへのインポートによってパフォーマンスを高速化されることで、管理者はこのダッシュボードによって頻度が高くかつビジネスに重要なクエリを特定できます。

当発表を皮切りにマイクロフォーカスでは、日本国内においてVertica最新リリースおよびEonモードを積極的に販売していきます。マーケティング活動では、第一弾として2月27日に製品セミナーを開催し、ビッグデータ分析の導入を検討中のお客様やパートナーに訴求していきます。

Vertica製品セミナー

  • タイトル: VertiCafe;予測分析・機械学習時代の最新テクノロジーと事例
  • 概要:
    グローバルで3,500社以上の導入実績を誇る、世界最大級のビッグデータ分析を支えるリアルタイム情報基盤Verticaのグローバル事例とアーキテクチャー最新情報を気軽に体験いただく事を目的としたセッション、VertiCafeをオープンしております。Verticaの機械学習最新機能と概要について説明します。
  • 日時2月27日(水)15:30-17:00
  • 会場: 東京ミッドタウン ミッドタウン・タワー19階 弊社本社セミナールーム
        〒107-6219 東京都港区赤坂9-7-1 ミッドタウン・タワー19階
  • お申込・詳細: https://discoverthenew.jp/welcome-seminar/

詳細情報

  • マイクロフォーカスのエンタープライズDevOps、ハイブリッドIT管理、予測分析、
    そして、セキュリティ・リスクとガバナンスのソリューションの詳細については、www.microfocus.comをご覧ください。
  • Vertica最新情報については、www.vertica.com (英語)、もしくは、www.vertica.com/ja-jp(日本語)をご覧ください。
  • Verticaのインデータベース機械学習機能の詳細については、www.vertica.com/machinelearningをご覧ください。
  • Vertica Eonモードに関する詳細は、末尾添付資料をご参照ください。

マイクロフォーカスについて

マイクロフォーカスは、お客様のビジネスの遂行と変革をお手伝いします。マイクロフォーカスのソフトウェアは、お客様の企業の構築、運用、セキュア、分析に必要かつ重要なツールを提供します。これらのツールは、既存のテクノロジーと新しいテクノロジー間のギャップを橋渡しするように設計されており、デジタルトランスフォーメーションに向けた競争において、お客様がイノベーションを迅速化し、リスクを低減するのに役立ちます。
マイクロフォーカスエンタープライズ株式会社は、Micro Focusの日本法人です。Micro Focusに関する詳細は www.microfocus.com
マイクロフォーカスエンタープライズ株式会社に関する詳細は https://www.microfocus-enterprise.co.jp/ をご覧ください。

<本件に関する報道関係者のお問い合わせ先>
■マイクロフォーカスエンタープライズ株式会社
   担当:河口 雄一郎
   TEL:090-4812-3220, E-mail:yuichiro.kawaguchi@microfocus.com




※添付資料

Vertica Eonモードの概念について

Vertica(ヴァ―ティカ)は、エンタープライズデータウェアハウスの世界が転換するタイミングで誕生しました。新たなレベルのデータ量と分析性能に対応できるよう、一から設計されました。その一方で、当時の業界リーダー企業であるTeradata、Oracle、IBMなどが提供していた緊密に統合されたハードウェアおよびソフトウェアアプライアンスを分割するようにも設計されています。Verticaは、誕生したときも、これからも、ソフトウェアのみの分析プラットフォームであり、ハードウェアが企業の自社データセンター内にあるか、いずれかのクラウドプラットフォーム上にあるかに関わらず、多様なハードウェア上の多様な導入オプションを常にサポートします。

Verticaは、2015年にAmazon Web Servicesを、その後、2016年にMicrosoft Azure、2017年にGoogle Cloudをサポートしましたが、同時にオンプレミスデータセンターへの導入と、Hadoopノードを利用したネイティブ導入のサポートは継続してきました。これらはすべて、導入オプションによって変わらない、単一の統合ソフトウェアエンジンをベースにしています。これは、その時々のビジネスとユースケースにとって有用な任意のインフラストラクチャー(導入オプション)を利用できる柔軟性をお客様に提供してきました。

しかし、クラウドエコノミクスに則したVerticaの最適化にはさらなる可能性があることがわかりました。クラウドエコノミクスにおいて、もはやソフトウェアとしては、お客様が使用するサーバーやコンピューティングノードの数が直接的に収益に繋がることは期待すべきではありません。そこで、クラウド上にVerticaクラスタをセットアップする新しい方法、Vertica Eonモードを探し始めました。Vertica Eonモードは新製品ではありません。ライセンシングも変わらず、高度な分析機能とインデータベース機械学習のフルスイートを提供します。なぜなら、コード自体は同じだからです。それでは、どこに違いがあるのでしょう。

Eonモードがリリースされるまでは、お客様はストレージと緊密に接続されたサーバーにVerticaを導入していました。例えば、オンプレミスデータセンター内のDell、Lenovo、HPEなどのサーバーです。Verticaは、データ量と分析ワークロードに応じて必要なCPU、メモリ、ディスクの推奨事項に関するアーキテクチャガイダンスを提供しています。AWS、Azure、Google Cloudのプラットフォームでも、Verticaは同様のサーバー要件に関するガイダンスを提供しています。お客様は、想定されるピークワークロードに基づいてサーバーを(オンプレミスまたはクラウドに)プロビジョニングする必要がありました。つまり、分析クエリやダッシュボードなどのタスクでVerticaデータベースがフル稼働していない間も、すべてのサーバーを稼働させ続けておく必要がありました。

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そこに登場したのがEonモードです。お客様がVerticaクラスタをAWSに導入する場合、Verticaのセットアップ時に導入オプションとしてEnterpriseモードとEonモードを選択できます。Eonモードでは、すべてのVertica ROSデータを専用のS3バケットにロード、格納できます。Eonモードでは、お客様は任意の時点のワークロード要件に応じてEC2インスタンス(「コンピューティングノード」)をスピンアップできます。つまり、需要が多ければノードをオンにし、需要が下がればノードをオフにすることができます。これがコンピューティングとストレージの分離の意味です。Vertica ROSは安価なストレージに格納でき、コンピューティングノードは必要に応じてオン/オフできます。これで、メリットが見えてきました。基盤となるAWSインフラストラクチャーは低コストで利用できます。しかし、話はこれで終わりではありません。Vertica Eonモードでは、お客様はデータベース全体を「スリープ」させることができます。つまり、データの再ロード、再バランス、リストアなどの管理タスクを実行せずに、いつでもデータベースをオン/オフできます。これは、24時間365日のリソース供給を必要としない特別なプロジェクトを抱えるお客様には魅力的です。最後に、Vertica Eonモードでは、管理者がリソースを特定の部門やチームに割り当てて、ワークロード/プロジェクトが別のワークロード/プロジェクトに問題を生じないようにすることができます。ご存知のように、会計期末の計算や、収益予測ダッシュボードをCEOに提供することは、マーケティング分析よりも常に優先されます。

Verticaは、データレイク内のVertica独自のROSデータ形式とは異なる、人気の高いオープンソース形式のORCやParquetのデータを分析できます。AWSのデータレイクといえば、Amazon S3です。EnterpriseモードとEonモードはどちらもS3データレイク内のデータの分析に外部テーブルを使用できるため、お客様が何らかの理由でデータを一元的データレイクで維持し、別のアプリケーションがそのデータへのアクセスを必要とする場合でも、Verticaの高度な分析機能を使ってそのデータから価値を抽出できます。

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EonモードでクラスタをセットアップするVerticaの機能を利用できるのは、現在はAWSに限られますが、それも時間の問題です。Google Cloud、Microsoft Azureだけでなく、HDFSを共有ストレージとして使用するオンプレミスへの対応も進めています。インフラストラクチャーの使用料を抑えることで、お客様がより多くのデータをVerticaに投入できるようにしていきます。