前回ご紹介したSaaS型性能テストのStormRunner Load v1.3(以後SRL)を実際に使っていく方法を順番を追って今回以降で説明したいと思います。
SaaS型で性能テストに必要となるテスト基盤一式を提供しているのですが、テストスクリプト(負荷テストで人の操作をツールがシュミレーションしてくれるために必要)を作成するためのテストスクリプト作成ツールはローカルにインストールする事になります。
具体的には、SRL用のスクリプトを作成する方法は現在3つあります。
1. TruClient
2. TruAPI
3. VUGen
最初のTruClientはブラウザのAPIを利用してスクリプトを作成する記録ツールでSRLはブラウザとしてFireFoxに対応しています。ここからシリーズの6回目までに説明したLoadRunner(以後LR)にも実はTruClientがスクリプト作成ツールとしてあり、操作感も同じなのですが、現状はSRLにはLRのTruClientのスクリプトは再利用できませんので注意が必要です。
2番目のTruAPIはサーバサイドJavaScriptとして利用されるNode.jsをベースにしたAPIを使っています。こちらは先のTruClientや3番目のVUGenと違い、記録という操作はしません。ひたすらコードを記述してスクリプトを作成していきます。
3番目のVUGenはここからシリーズのLRv12で説明しておりますので、こちらを参照してもらえればと思いますが、SRLではLRで作成したスクリプトを再利用する事ができます。ただし、Web(Httpプロトコル)とMobile(Http通信をアプリとサーバー間でやりとりしている事が条件)に限られます。今後は対応プロトコルを増やしていく予定ですが、現時点ではWebとMobileのみになります。
今回から、LRを利用してなくても利用できるようにと思い、1番目の「TruClient」についてインストールと簡単な使い方を説明していきます。今回はまずはインストールをする作業を実際の画面をみながら一緒にやっていきましょう。
では、FireFoxがインストールされていない方は、FireFoxをインストールしてみましょう。お持ちのブラウザで
http://stg.mozilla.org/ja/firefox/new/
とURLに入力してページを開いてみると、次のような画面がでますね(↓)?私の場合はChromeブラウザでやってみました。
真ん中に「無料ダウンロード」とあるので、これをクリックしましょう。
デフォルトでログインしてるユーザーの「ダウンロード」フォルダにインストール用の実行ファイル(インストーラー)がダウンロードされるはずです。みなさんの「ダウンロード」フォルダを開いてみてみてください。こんな感じになってますね?(↓)
では、このダウンロードしたFireFoxインストーラーをダブルクリックしてインストールを開始してみましょう。
最初に次のような警告がでるかもしれませんが、問題なければそのまま「実行」を押して次に進めます。
次のセットアップウィザードのウィンドウがでてきますので、「インストール」をクリックしましょう。
すると、セットアップが開始されます。
終了すると自動でFireFoxブラウザが起動します。こんな感じでみなさんも起動してきましたね(↓)?
すでにFireFoxをインストールされている方はここからどうぞ。
では、こんどはこのFireFoxでTruClientをインストールするためにSRLのFireFox用アドインをダウンロードします。
そのために、HP SaaSの試用版を申請する所から始めましょう。ブラウザで次のURLを入力して開いて見て下さい。
https://saas.hp.com/ja-jp/home
すると、次のようなHP SaaSポータルのサイト画面が表示されましたね??
ここでちょいとブラウザをスクロールしてもらうと、真ん中に「他の製品も見る」とあるので、これをクリックしてみましょう(↓)。
すると「StormRunner Load」のところに「Free Trial」というのが見えますか?下の図で赤枠で囲った箇所です。では、ここをクリックしてみましょう。
すると、次のような試用版ライセンスを申請するページが開くので、ここでみなさんの情報を入力していただきます。
ここで試用版ライセンスについて制約が書かれています(画面右側)。特に最初の
10 test runs (with up to 100 concurrent API Vusers or 30 UI Vusers)
という意味は重要なので解説しておきます。
試用版ライセンスでは、10回のテストが可能です(実行ができる回数)。
そして、TruAPIやVUGen(httpプロトコル)を使う場合は100同時接続ユーザーのシュミレーションが可能で、TruClientの場合は30同時接続ユーザーのシュミレーションまでになります。
また、一度申請して失効すると、同じユーザーでは再申請ができませんのでご注意ください。
理解していただいた上で、問題なければ「I agree to HP Software's Terms of Service」にチェックして、一番下の「Sign Up」をクリックしましょう(↓)。
申請が終わり問題なければ、登録したメールアドレス宛てに試用利用開始が可能との通知が来るはずです。
今度は、最初のページに戻って、トップ画面右上の「MyAccount/Sign In」(赤枠で囲ってある箇所)をクリックしてみましょう(↓)。
するとHP SaaSポータルにログインするための画面が表示されますので、ここで先ほど申請したEメールアドレスとパスワードを入力し「Sign In」ボタンをクリックしてみましょう(↓)。
すると、次のような画面に切り替わり、自分が利用できるHP SaaSサービスが一覧になってみれるはずです。
私の画面ショットはみなさんと違い、結構いろんなSaaSサービスが表示されちゃっています。
皆さんは今回SRLを申請していただいたので、StormRunner Loadというイナズマのアイコンのサービスだけが表示されているだけかと思います(↓)。
そのSRLのサービスの一番右に「Launch」というのがありますので、これをクリックしてみましょう。Launchとは英語で起動という意味を持っています。SRLサービスを起動するという事なんです。
どうです?起動しましたか?といってもポータルでログインしたブラウザ上に表示されるだけですので、特に別のアプリがインストールするとかという訳ではありませんのでご安心を。
そこで初回に起動した場合、下の図ように「Get started with StormRunner」というポップアップ画面が表示されてますよね?まぁ、言うなればこのブログ記事のタイトル同様に「ここからはじめよう」みたいな意味です。
そこにある「TruClientによるスクリプトの作成」をいうのがありますね?どうです?
みつけたら、そこの右にある「TruClientの取得」ボタンをクリックしてみましょう。
すると、自動でダウンロードがはじまります。私がChromeブラウザでダウンロードした時はこんな感じでダウンロード状況が表示されます(↓)。何のファイルがダウンロードされているかというと、TruClientはFireFoxのアドインで提供されているため、このアドオン(拡張子XPI)をダウンロードしているんです。私がこのブログを書いてる時のバージョンではファイルサイズは8M弱です。
ダウンロードが完了したら、さっそくFireFoxにアドインを入れてみましょう。上述のFireFoxのインストール時と同様にアドオンをダウンロードしたフォルダを開いてみましょう。すると「TruClientForStormRunner.xpi」というのがありますね?はい、それです(赤枠で囲った箇所)。
FireFoxを起動しておいて、「TruClientForStormRunner.xpi」をダウンロードフォルダからFireFoxの画面にドラッグアンドドロップします(↓)。いやーこの画面ショット取るのに苦労して30分かかっちゃいました・・・
すると、下の図のようにこのアドオンをインストールしてもいいかと聞いてきますので、HPは信頼ならん・・という方以外は「今すぐインストール」(赤枠で囲った箇所)をクリックしてインストールしましょう。
今度は、インストールをするのに再起動するよ、と聞いてくる(赤枠で囲った箇所)ので、問題なければ、「今すぐ再起動」をクリックしてください。
FireFoxが再起動してきましたね?どうですか?すると、次のように左側になにやら新しいフレームのようなものが表示されていませんか?はい、そうです、これがTruClientになります。
これでSRLで利用するスクリプト作成ツールTruClientのインストールが終わりました。今回はここまでにしたいと思います。作業お疲れ様でした!!今度は実際に記録する作業をやっていきたいと思います。
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