Vertica 12.0.3がリリースされました。
本リリースは前回のリリースに引き続き、12.0のサービスパックの位置づけになり、機能改善を継続して行っております。
主な新機能および変更点は以下の通りです。
クライアント接続
クライアントラベルを設定する環境変数
V_CLIENT_LABEL環境変数を設定することで、vsqlのデータベース接続に対するクライアントラベルを設定できるようになります。
コンテナ・Kubernetes
Prometheus MetricsのTLS証明書認証
ある特定の環境において、外部からPrometheus Metricsにアクセスする必要のあるケースがあります。Helm chartのprometheus.tlsSecretパラメータを用いて、ユーザが提供するTLS証明書を用いた認証を使用する設定をRole-Based Access Control(RBAC) proxy sidecarに行うことができるようになります。
Readiness Probeの指定
Custom Resource Definition(CRD)のreadinessProbeOverrideパラメータを用いて、Readiness Probeのタイムアウト時間を変更することができます。これにより、VerticaのPodがトラフィックを受け付けられるようになるまでの時間を調節することができるようになります。
機械学習
XGBoostモデルの特徴量重要度の算出
新しいXGB_PREDICTOR_IMPORTANCEファンクションを用いて、XGB_CLASSIFIERおよびXGB_REGRESSORモデルの特徴量重要度を算出できるようになります。
K-prototypeアルゴリズムの実装
数値データおよびカテゴリデータの混在したデータを基にしたクラスタリングが行えるK-prototypeアルゴリズムが使用できるようになります。
MLSUPERVISORロール
新しい事前定義ロールMLSUPERVISORをユーザに割り当てることで、モデル管理の権限を委譲できるようになります。
パーティションテーブル
Drop Partitions(D)ロック
DROP_PARTITIONSは対象のテーブルに対する排他的なDロックを取得するようになります。このロックはIロックを必要とする操作を同時に行うことができるため、パーティションの削除を行っている最中にINSERTやCOPYなどのデータロード処理を行うことができます。UPDATEやDELATEなどのテーブルロックを必要とする操作は、パーティションの削除が完了してDロックが解放されるまでブロックされます。
クエリオプティマイザ
プロジェクションの無効化
ALTER PROJECTION文にDISABLEパラメータが追加されます。これにより、該当のプロジェクションが使用できない状態であることをオプティマイザに伝えることができるようになります。
セキュリティ・ユーザ認証
Authentication Filtering
ユーザは、自身が使用したいユーザ認証方法をその認証方法が必要とする認証情報を渡すことで指定することができるようになります。以前は、ユーザは優先度の最も高い認証方法またはフォールスルーされる認証方法のみを使用できていました。
SQLファンクション・ステートメント
LIKE条件によるANY/ALLのサポート
LIKE条件がANYおよびALLをサポートします。これにより、文字列に対する複数の一致パターンを指定できるようになります。
その他の変更点については製品ドキュメントのVertica 12.0.x New Features and Changesをご覧ください。是非、Verticaの最新バージョンをお試しください。
Premium Edition(製品版)のダウンロードサイト:https://support.microfocus.com/downloads/swgrp.html
Community EditionのダウンロードおよびVertica Acceleratorの試用サイト:https://www.vertica.com/try/