TMapNEXTAcceleratorについて

テストマネジメントツールであるHPQualityCenterにはさまざまなカスタマイズテンプレートがあります.弊社ではAgileAcceleratorというものがあります.他に有名なものにオランダのテストサービスベンダーであるSogetiが提唱しているTMapNEXTというテストマネジメントの方法論を実装したTMapNEXTAcceleratorがあります.

TMapNEXTについては下記を参照してください.

http://www.tmap.net/en/tmap-next

TMapNEXTと言ってもあまり有名ではないのでなんだろうと思い人も多いかもしれませんが,TPI(テストプロセス改善)は日本語の書籍も出ているので知っている人が多いかもしれません.TPIはTMapの考え方から見て,組織のテストの成熟度がどれくらいかを測る成熟度モデルです.

<TPI書籍のリンク>

http://www.amazon.co.jp/%E3%83%86%E3%82%B9%E3%83%88%E3%83%97%E3%83%AD%E3%82%BB%E3%82%B9%E6%94%B9%E5%96%84%E2%80%95CMM%E6%B5%81%E5%AE%9F%E5%8B%99%E3%83%A2%E3%83%87%E3%83%AB-Tim-Koomen/dp/4320097343/ref=sr_1_2?s=books&ie=UTF8&qid=1372816085&sr=1-2&keywords=TPI

TMapNEXTAcceleratorは上記のTMapNEXTを実装したツールです.

どんな流れかというと,エクセルマクロなのですが,以下のような流れで設定をしていきます.

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1.最初にテストゴールタイプってカテゴリがあります.ゴールタイプは自身で設定できますが,ユーザ要求とか,利用シナリオ,品質特性,プロダクトリスクとかがあります.そのタイプをガイドに使って具体的なテストゴールを定義する,ってところから始まります.


2.その後,それらのテストゴールが,自分たちが今回定義した品質特性(9126ではない)のどの特性としてテストするかをマトリックスで表す.一つのゴールに対して複数の特性が入っても良いです.

3.そして今度は品質特性をキーにテスト対象をリストしていきます.テスト対象はシステム全体ともいえるしフィーチャともいえるしアーキテクチャともいえます.そしてテスト対象に対して品質リスク分析を行います.

4.テスト対象に対して優先度がつくんで,こんどはどのテストレベルでそのテスト対象をどの程度テストするかを決めていく,ものによっては静的テストだけとかでもよいです.

5.そのような整理がすんだら,その整理したエクセルの表をQualityCenterへ転送して,そのテスト対象に対してテストケースを紐つけていく

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という感じです.

なるほど~,こうやってテスト戦略作るっていうのを欧米はやるんだな,という感じです.

また,進捗管理もTMapNEXTで定義したプロセスにそって進捗管理をQualityCenterの要件管理モジュールで行うようにカスタマイズされています.

進捗管理をQualityCenterでこうやるんだっていうのも(私が言うのも変ですが)目からうろこだったりしました.

TMapNEXTAcceleratorの話はともかく,TMapNEXTは興味深く思う人も多いと思います.

ご興味ある方は,7月11日に行われるexinさん主催のイベント「グローバル時代のソフトウェアテスト」で,TMapNEXTを現場に導入してきたソゲッティのテストコンサルタントTMapNEXTについて話をします.http://www.exin.com/JP/ja/news-japan/news-2013/tmapseminar

それ以外にも富士通の薮田さんや私も講演します.無料ですので是非ご参加ください.

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