Verticaの最新版がリリースされました。主な新機能および変更点は以下の通りです。
Kubernetes環境におけるよりシームレスなアップグレード
Kubernetes環境において、アップグレード作業中にデータの書き込みを行えるようになります。これにより、データベースの読み書きを止めることなく、KubernetesのOperatorを用いてアップグレードを開始することができます。
Rocky 8をベースとしたGCPのイメージ
Rocky Linux 8をベースとしたイメージがGCPのMarketplaceから利用できるようになります。
Grafana, Datahub, DBT向けのプラグインの改善
この改善により、3つのよく知られているオープンソースツール - Grafana, Datahub, DBT - との接続が容易になります。Verticaとオープンソースおよびサードパーティ製のミドルウェアとの連携は多くのお客様のデータエコシステムにとって重要な要素です。
クラスタ管理
Verticaクラスタを管理するツールが、クラウド環境およびオンプレミス環境向けに2つあります。Vclusterはオンプレミス環境を管理し、Vertica GoはSaaS環境をサポートします。この2つのツールは並行して開発され、互いに補完しています。これにより、ユーザはクラスタパフォーマンス問題をより容易に管理することができます。また、SSHに依存した方法から脱却し、データベースをインストール・管理・監視することができます。ユーザはAdmin Toolsの代わりにVCluster Ops CLIを使用することができます。
Query Profiler Notebook
クエリの実行プロファイルを理解するための新しい方法としてQuery Profilerが提供されます。これはPythonベースのアプリケーションで、クエリプランをグラフィカルに表示することができます。
複数のCommunal Location
Eon Modeデータベースが複数のCommunal Locationを持つことをサポートします。これにより、特定のデータを指定したLocationに保管することができるようになり、パフォーマンス・ストレージコスト・データ可用性をより良く管理できます。CREATE LOCATIONファンクションを用いてCommunal Storage Locationを追加し、SET_OBJECT_STORAGE_POLICYファンクションを用いてデータベースオブジェクトを追加したLocationに紐付けします。
Parquetファイルの読み込み改善
Parquetファイルの読み込みのパフォーマンスが改善されます。これにより、Verticaはより競争力を持つクエリエンジンとしてご利用いただけます。
Amazon Simple Queue Service(SQS)を用いた自動データロードの改善
AWS環境でVerticaをお使いのユーザは、Amazon Simple Queue Service(SQS)を用いてリアルタイムデータのロードを実行することができます。
NodeJSユーザ向けのセキュリティ機能の改善
Verticaはクライアントデータを守るためのセキュリティ改善を行っています。今回、vertica-nodejsでOAuthが利用できるようになり、Verticaのパスワードを与えることなしにWebサイトにVerticaのデータをアクセスする権利を与えることができます。これは、Webブラウザからデータにアクセスするより堅固な方法となります。
その他の変更点については製品ドキュメントのNew and changed in Vertica 24.3をご覧ください。是非、Verticaの最新バージョンをお試しください。
Premium Edition(製品版)のダウンロードサイト:https://sld.microfocus.com/
Community Editionのダウンロード:https://www.vertica.com/try/
製品ドキュメント:https://docs.vertica.com/24.3.x/en/